政治学者 高橋 肇のブログサイト。 政治学を中心とした学術的なテーマを掲載。 その他のテーマは、たかはしはじめ日記へ。

 

Hajime TAKAHASHI's Politics

06< 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. 30. 31.>08
07月の記事一覧
Posted on --:--:-- «Edit»
--
--/--
--
Category:スポンサー広告

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
tb: --     com: --
Posted on 21:47:22 «Edit»
2007
07/20
Fri
Category:コミュニケーション

「コピー&ペースト=レポート?」の時代 

学生のレポートを採点していてブラックな気分になった。

似たようなレポートが続出するのだ。段落まるごと一字一句まったく違わないなんていうのはざらにある。中には、レポート全体が最初から最後までまったく同一なんてのもある。違うのは、学籍番号と名前と書式(手書きの場合は字体)だけだったりする。本文はまったく一緒なのである。

たとえば今回のレポート課題【その4】を例にしてみよう。
とにかく同じパターンの文章がやたらと出てくる。友達同士で写したのかと言うとそうでもない。
レポートのテーマに合いそうな文章をインターネットで検索するのである。いいのが見つかるとそれをワープロソフトにコピー&ペーストし、必要な部分と要らない部分を取捨選択して、編集する。適度な長さとまとまりを持った文章に仕立てあげ、レポートタイトル、学科学年、学籍番号、氏名を記入し、これをプリントアウトすれば提出レポートの完成である。いやはや便利な時代になったものだ。。。。

と、感心しているわけにはいかないのである。

たとえば、今回のレポート【その4】提出者の半数以上が次の二つのサイトを丸写ししている。
「帝国は本来的にコスモポリタン」
「ローマ型の帝国と中国型の帝国」

探すのは簡単である。学生は、レポートの表題をそのまま検索すればよい。「帝国とは何か」で検索する。すると同名の書籍以外に、使えそうな文章がありそうなサイトがすぐ見つかる。ワープロソフトにコピー&ペーストし。。。一気にレポートが完成する。時間にして早い人ならプリントアウトまで10分かからないだろう。

さて、教員の側はどう探すのか。これも簡単である。
テキストにはない文章で、数名のレポートに頻繁に出てくる「言い回し」で、通常は同時に数名が使うなんてことはありえないような特徴的な「言い回し」を検索してみればよい。ここでは、次の用語をyahoo検索にかけた。検索結果は次のとおりである。
「帝国は本来的にコスモポリタン」の検索結果
「ローマ型の帝国と中国型の帝国」の検索結果


学生がパクるサイトはだいたい共通してくる。似たような検索エンジンで検索しているのだからある意味、当然である。

コピー&ペーストが常態化した学生の思考能力はこうして低下し、麻痺していく。そして、多くの教員はそれを知らない。ことは重大である。


大学3~4年生になってまともなレポート一つ書けないまま、シューカツ(就職活動)が忙しいなどと言っている暇は無いのである。


たとえば企業に就職した先輩が、他社のサイトからそのままコピー&ペーストした企画書を提出したりしていようものなら、後輩のシューカツに悪影響が出るかもしれない。

と、冗談を言っていてもしょうがないので、問題点を整理したい。



1)「コピー&ペースト=レポート」が通用すると思い込んでいる
2)学生の多くは「レポートの書き方の基本を知らない」
3)オリジナルな思考を行う能力を向上させる術を知らない可能性がある
4)新しい知を生み出すことができない=「コピー人間が氾濫する」



1)「コピー&ペースト=レポート」が通用すると思い込んでいる⇔「レポートは、自分の見解をまとめるものである」

コピー&ペースト(切り貼り)してもよいのである。問題は切り貼りだけで全体を構成していること、および、切り貼りであることが明示されていないことにある。
他人の書いた文章をあたかも自分が書いたものとして提出すれば、著作権の侵害となる。レポートで得る利益はせいぜい単位くらいだから、損害賠償請求されることはまずありえないだろうが。だいたい、オリジナルの著作者は利用されたことすら把握しようがないだろう。教員が暴露すれば別だが。。。
学術的な「引用」には、「引用のルール」がある。パクリはいけない。


2)学生の多くは「レポートの書き方の基本を知らない」⇔レポートの書き方を「誰かが教えなければならない」

レポートの書き方はかつては自学自習したものだが、いまどきはそういうことにエネルギーを費やす動機づけが薄れているのかもしれない。なにせインターネットで検索すれば格好の素材が転がっているのだから。あるいは、単位を効率的に取得する目的のためには、そこまで必要とされていないのかもしれない。教員にはばれないだろうと高をくくっているかもしれない。
大学を挙げて1年生向けにレポートの書き方講座でもやって欲しいところだが、それを待っているわけにもいかない。
とりあえず、レポート作成の最低限のルールを守っていないレポートには点をやらなければよい。安易なレポート作成者ほど効率的な単位取得が目的なのだろうから、レポート作成のルールを守っていないものには点数(単位)を与えなければよいのだ。
ということで、とりあえず来学期からのレポート作成のルールと採点基準を決めてみた。暫定的に作ってみたものなので、今後修正の可能性がある。
注:今学期にはこの基準は適用しないので(適用したら9割の学生が0~2点になってしまう)、今学期の受講生は安心してよい。


3)オリジナルな思考を行う能力を向上させる術を知らない可能性がある⇔大学はオリジナルな思考を行う能力を向上させるところである

授業でも受講生の思考との対話を心がけたいのであるが、オリジナルな思考をする能力がどうやら未成熟のようだ。提出されるレポートからそのように判断せざるを得ない。すべてがテキストからの引用である(もちろん「引用符」は付いてない。。汗)場合も含めて、レポート作成時にオリジナルな思考をしていると推定できる学生は、レポート提出者の2割くらいである。


4)新しい知を生み出すことができない=「コピー人間が氾濫する」

レポート採点のたびに、数種類のパターン化された個性のまったく感じられない「コピー」を連続して読まされるのは非常につらい体験である。要するにまったく楽しくない。おもしろくない。いや、うんざりする。毎日がレポート採点の日々のような、そんな世の中には絶対にしたくない。


ということで、来学期からレポート作成のルールを厳格にします。以上のような次第なのでご理解とご協力のほど、どうぞよろしく。
スポンサーサイト
tb: --    com: (0)
Posted on 12:25:43 «Edit»
2007
07/20
Fri
Category:政治学A(中京/2007春)

政治学A(第15回)試験 

第15回 7/24 試験

テキスト『<帝国>』からの引用文の穴埋め問題。
計60問。3択式。3つの用語のうち、適切な用語を丸で囲む。

持ち込み可。テキスト、ノート、コピー、辞書等すべて可。


なお、答案提出時に【レポート課題(その4)】の提出を受け付けます。(ただし、評点は8割となります。)


----レポートの採点基準について
今学期のレポートの採点基準は以下のとおりとしました。
10点満点で、加点分から減点分を差し引いて得点としました。なお、最低点は0点としました。

☆加点対象
0)提出者には基準点として無条件に加点 4点
1)テーマに沿った的確な内容であるか 3点
2)構成と論旨が明確で説得力があるか 3点

★減点対象
1)A4用紙1枚という様式が守られていない場合。マイナス1点。
2)学科・学年、学籍番号、氏名がきちんと書かれていない場合。それぞれマイナス1点。
3)明らかに同一文章のレポートが発見された場合(他の者のレポートをほぼ丸写しした場合、もしくは他の者に丸写しさせた場合)。同一部分の分量と程度に応じて、マイナス6点からマイナス2点。インターネット上のサイトからの引用も同様とする。
4)一週遅れての提出者については、評点の8割に減点。なお、二週以上遅れての提出者は0点。

----レポート【その1】について
最初のレポートであり、グローバリゼーションとは何かということについて授業やテキストと関係なく、自分なりにまとめられていればよいものとして採点した。
結果、提出者の全員に9点~10点を与えた。ただし、一週遅れて提出したものについては、その8割とした(小数点以下四捨五入)。
----レポート【その2】について
国民国家の主権から<帝国>の主権への移行というテーマについて、授業(もしくはテキスト)を踏まえて「主権の移行」の要点が的確に把握されているかどうかに、加点対象の1)の3点を充てた。
結果、10点が37名、9点が5名、8点が13名、7点が6名、6点が7名、5点が17名、4点が9名、0点が1名であった。
5点と4点の多くは、丸写しの発覚か、内容的に的外れかのいずれかであった。
----レポート【その3】について
モダンからポストモダンへの生産パラダイムの転換というテーマについて、授業(もしくはテキスト)を踏まえて「生産パラダイムの転換」の要点が的確に把握されているかどうかに、加点対象の1)の3点を充てた。
結果、10点が11名、9点が4名、8点が18名、7点が3名、6点が15名、5点が5名、4点が33名、3点が5名、0点が4名であった。
4点が大量に出たのは、「生産パラダイムの転換」についてまったく書かれていないものが多かったことによる。また、6点以下には、ほぼ丸写しによる減点によるものが少なからず含まれている。
----レポート【その4】について
<帝国>とは何か?というテーマについて、ネグり=ハートの<帝国>についての要点が的確に把握されているかどうかに、加点対象の1)の3点を充てた。また、最後のレポートでもあるので、加点対象の2)では、授業およびネグり=ハートの<帝国>の議論を踏まえた上でのレポート執筆者の理解度もしくは感想・意見等を重視した。
結果は、、、、あえて書かないことにする。

読み直すとさらに点数が下がりそうなので、読み直しはしない。また、個人に対して、点数の公表は一切行わない。減点対象に引っかかった人はあきらめるように。(とはいえ、かなり甘く見逃しているのが実情です。)

なにはともあれ、試験で満点とれば60点で成績は可となります。努力が足りなかった人、レポートで手を抜いた人は、試験満点目指してがんばってください。
tb: --    com: (0)
Posted on 11:55:57 «Edit»
2007
07/20
Fri
Category:レポートの提出様式について

レポートの採点基準について(2007秋から適用) 

レポートの提出は、レポートの提出様式に必ず従ってください。

なお、レポートの採点基準は以下のとおりとします。(2007年秋学期から適用)
10点満点とする。加点分から減点分を差し引いて得点とする。なお、最低点は0点とする。

☆加点対象
1)レポートのテーマに沿った的確な内容であるか 5点
2)レポートの構成と論旨が明確で説得力があるか 5点

★減点対象
1)A4用紙1枚という様式が守られていない場合。マイナス2点。
2)学科・学年、学籍番号、氏名がきちんと書かれていない場合。それぞれマイナス1点。
3)「引用」に引用符(鍵括弧「 」)が付いていない場合、ひとつの引用につき、マイナス2点。
4)「引用」の出典(出所)が明示されていない場合、ひとつの引用につき、マイナス1点。
5)「引用」だけで構成されているもの。引用が10割の場合、マイナス6点。引用が8割以上の場合、マイナス4点。引用が6割以上の場合、マイナス2点。
6)明らかに同一文章のレポートが発見された場合(他の者のレポートをほぼ丸写しした場合、もしくは他の者に丸写しさせた場合)。同一部分の分量と程度に応じて、マイナス8点からマイナス4点。
7)インターネットのサイト等からの「引用」についても、上記と同様の扱いとする。特定のサイトからの文章をコピーペーストすることは構わない。ただし、きちんと「引用」として扱うこと。「引用」を明示せず、かつ、単なる丸写しの場合には、「引用」にかかわる減点と「丸写し」にかかわる減点の二重の減点対象となる。
tb: --    com: (0)
Posted on 17:57:54 «Edit»
2007
07/14
Sat
Category:政治学A(中京/2007春)

政治学(第14回) 

第14回 7/17

【レポート課題(その4)】の提出を受け付けます。

【レポート課題(その4)】
テーマ:「<帝国>とはなにか?」
提出日:7/17(火)(講義終了10分前から回収します)
(遅れて提出の場合、定期試験の解答用紙提出時まで受け付けます。ただしその場合の評点は8割とします。)


授業内容(予定)
マルチチュードについて
<帝国>とマルチチュードの問題構成について
革命史観について
再び『大転換』について
tb: --    com: (0)
Posted on 23:19:41 «Edit»
2007
07/12
Thu
Category:政治学A(中京/2007春)

政治学A(第13回) 

第13回 7/10
『<帝国>』4-1、4-2、4-3
存在論としての<帝国>、政治についての超越的虚構の消失、無媒介性・内在性の政治、「政治的なものは存在論的である」、尺度の消失、計測不可能なものとしての正義と価値
尺度の彼岸~搾取の残存、生産の生命力、欲望としての労働力、労働の諸能力
自己価値化の力、マルチチュードに寄生する<帝国>、遊牧的移動と交雑、一般的知性と生権力
生成と腐敗、マキャベリ、ヴィトゲンシュタイン、アメリカ、<帝国>の危機
マルチチュードの政治的主体化、グローバルな市民権、社会的賃金(保証賃金)、再領有の権利
闘争のプログラム、言語とコミュニケーション、機械とテクノロジー、集合的目的と諸主体の出会い、生政治(生の力の政治的組織化)、マルチチュードの構成的権力
ポッセ、構成を企図すること

tb: --    com: (0)
Posted on 20:07:12 «Edit»
2007
07/12
Thu
Category:政治学A(中京/2007春)

政治学A(第12回) 

第12回 7/3
『<帝国>』3-5、3-6
生産パラダイムの転換と多国籍企業の力の増大、国家と資本の弁証法の歴史、個別資本と国家と総資本、多国籍企業と民主主義国家の変容
<帝国>の政体構成(コンスティテューション)、<帝国>のピラミッド構造、頂上・第二層・第三層、頂上の3つのレベル(アメリカ合衆国、G7~ダヴォス会議、軍事的連合・通貨的連合)、第二層(多国籍企業と市場のネットワーク、多国籍企業に従属する国民国家群=ローカルで領土化された諸組織)、第三層(民衆の諸利益を代表する諸集団、従属国家・小国家群、メディア・宗教団体、NGO)
混合政体としての<帝国>、君主政・貴族政・民主政という政体構成上の三機能モデル、組織から機能へ、<帝国>における君主政的機能・貴族政的機能・民主政的機能、<帝国>における君主政的契機・貴族政的契機・民主政的契機、規律から管理への統治パラダイムの変容、政体構成をめぐる闘争とそれを定義する3つの変数(共通なものと特異なもの、指令の公理系と主体の自己同一性、権力による主体の生産と主体による自立的抵抗)、スペクタクルの社会
資本と主権
社会的平面からの超越としての近代的主権、権力の剰余としての主権者、コードの剰余(超コード化)としての主権、境界の創設・維持による作動
社会的内在性の平面上で作動する資本、権力の超越的中心をもたない資本、脱領土化としての資本、脱コード化の連接として作動する資本、境界を破壊する資本
本源的蓄積と「自由な」プロレタリアートの形成(伝統や社会組織の破壊)、共通平面への吸引と貨幣による結合(身分や特権の破壊)、資本に内在する法則による作動
資本が必要とするのは超越的権力ではなく内在性の平面における管理のメカニズム、近代的主権のメカニズムから公理系へ、「主権」から「統治性」へ、規律社会から管理社会へ、管理社会における主体性の内在的生産と資本の公理的論理、異種混交的で変調する主体性、条里化機械としての帝国主義から世界市場が必要とするグローバルな平滑空間へ
平滑空間における新たな区分化・社会的不平等、<帝国>の行政管理、<帝国>のコマンド、<帝国>の管理手段としての爆弾と貨幣とエーテル、


※【レポート課題(その3)】の提出を受け付けました。

tb: --    com: (0)
Posted on 19:26:18 «Edit»
2007
07/12
Thu
Category:政治学A(中京/2007春)

政治学A(第11回) 

第11回 6/26
『<帝国>』3-1、3-2、3-3
帝国主義から<帝国>への移行、帝国主義に対する諸批判
剰余価値・剰余労働・必要労働、剰余価値と市場、利潤と蓄積、資本の有機的構成の上昇と可変資本、資本主義的領域の外部における流通圏域の拡大、資本主義の外部
外部の内部化、固定資本の追加的供給・追加的な可変資本の購入・市場の拡張要求、非資本主義的環境の資本化、資本への包摂としての文明化と近代化、資本主義的拡大の根本的矛盾、資本の人類と地球の有限性への直面
ヒルファーディング・カウツキーとレーニン、資本主義と国際銀行・世界市場、レーニンにとっての世界共産主義革命か<帝国>かの二者択一
帝国主義に関するマルクス主義の理論的分析の諸段階、世界のためのニューディール、テーラー主義・フォード主義・ケインズ主義、<帝国>へ向かう主体性の最初の段階としてのニューディール、規律的統治の形態としてのニューディール
合衆国のヘゲモニーと脱植民地化・生産の脱中心化・グローバルな規律化、世界秩序のパラダイムシフト、世界市場の統一化プロセスとその帰結、資本のもとへの労働の形式的包摂から実質的包摂へ、規律化
近代資本主義の歴史における転換点としてのヴェトナム戦争、合衆国の通貨的ヘゲモニー制度としてのブレトン・ウッズ体制、ブレトン・ウッズ体制の危機と資本の対応、合衆国のプロレタリアートと新しい主体性の登場、ソビエト的規律の崩壊
tb: --    com: (0)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。