政治学者 高橋 肇のブログサイト。 政治学を中心とした学術的なテーマを掲載。 その他のテーマは、たかはしはじめ日記へ。

 

Hajime TAKAHASHI's Politics

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Posted on 14:40:00 «Edit»
2009
11/24
Tue
Category:政治学B(中京八事/2009秋)

政治学B(中京八事/火3/2009秋) 第8回  

2009年度秋学期
政治学B
政治とはなにか

第8回

選挙にのりだす
新規参入は可能か?
やみくもに自分の政治的所信を訴えかけても多数の議席を獲得できない
政党の数と構成(=政党システム)の大枠は決まっている

社会階層・階級、地域、宗派・・・・

どの社会層に働きかけるのか
競合する既成政党はどこか
自分たちの特色はどこにあるのか

自分たちの置かれている位置
政党と社会層との関係
歴史的社会的条件によって形成されてきた
宗教改革や市民革命のプロセス
カトリックとプロテスタントの対立
中央と地方の利害関係の組織化
地域間の利害対立、宗派対立、民族対立
農村の土地所有者と都市の資本化
農業と工業など産業部門間の利害関係
資本家と労働者の階級対立

社会的利害対立と社会層の形成

社会層を代表する政党の数と構成に影響

イギリスにおける二大政党制
比較的平和な形で順次利害対立が解決されてきた
宗派対立(清教徒革命から名誉革命へ)
都市と農村の利害対立
労働者と資本家の利害対立

国教会vs.非国教会(トーリーとホイッグ)
土地所有者vs.都市の工業(保守党と自由党)
保守・資本家vs.労働運動(保守党と労働党)


選挙制度と政党システム
小選挙区制と二大政党制

小選挙区制にもかかわらず多党制であったドイツ(1871年~)
社会民主党、中央党、保守党、国民自由党、左翼リベラル

ドイツの政党システム
1871年ドイツ帝国による国民的統一
宗派対立、地域利害対立、社会経済的利害対立に基づく国民各層の分裂
⇒そのまま、政党の数と構成に反映

社会民主党~産業化の過程で形成された労働者階級
中央党~宗教的少数派としてのカトリック政党、地域利害
保守党~プロテスタント政党、東部地主層を代表
国民自由党~プロテスタント系市民層、プロイセンによる帝国建国に協力
左翼自由主義諸派~プロテスタント系市民層、プロイセンの支配に反対


第一次大戦の敗北とドイツ帝国崩壊
ワイマール共和国へ
政党の構成は継続
⇒社会民主党
⇒中央党
保守党⇒国家人民党
国民自由党⇒人民党
左翼自由主義諸派⇒民主党

+比例代表制の導入による小党乱立

議会内多数派による安定的政権運営が困難に


共和制の崩壊とナチスの政権掌握
ワイマール共和国における政党得票率(議席数)の推移
共和制後半期(多数の政党の乱立)
民主党と人民党の衰退(自由主義政党の衰退)
ナチスの台頭
プロテスタント市民層がナチスを支持
戦後のインフレと不況による没落の危機に瀕した中間層

民主党、人民党支持→国民人民党支持→ナチス支持へ


社会民主党
しっかりした組織基盤としての労働組合

中央党
カトリック教会という組織基盤


ナチス党の社会的構成
ホワイトカラー(25.6%)
農民(14.1%)
手工業者と自営業者(9.1%)
商人(8.2%)
自由職業家(5.0%)
教師(1.7%)
その他の公務員(6.6%)
以上、社会全体の平均値より高い
労働者(28.1%)
社会全体の平均値よりはるかに低い
(デートレフ・ポイカート)


政党システムへの新政党の新規参入
既成政党が従来の支持基盤を喪失したりして、政党構成が大きく変動することが必要

既成政党から離れた階層
既成政党システムに組み込まれていなかった層

既成政党を超える急進的な政策や新たな争点の提示

ナチス党~ヴェルサイユ条約に対する国民の反感を組織化することに成功した


政党制再編の条件
いかなる争点を提示すべきか
保守主義・リベラル・社会民主主義vs.脱物質主義的価値観?
エコロジー、ジェンダー、「ニュー・ポリティクス」…?

政党編成を促すような争点とは、
社会構成員の大多数の実質的利害に関わり
構成員の立場がそれによって二分される争点
⇒政治の場で解決を迫られるような争点


戦線の形成
新規参入から政権獲得へ
ナチス党
1933年3月選挙 得票率43.9%(44.5%の議席)
政権掌握直後の選挙

自由な選挙のもとで絶対的な多数を獲得することがいかに困難か

同盟者と支持基盤
いかに強力かつ多数の支持基盤をもつ政党といえども選挙を通じて-議会のルールに従って-政権を獲得し維持していくためには、同盟者が必要
安定的な多数派連合を形成する必要
(潜在的な)敵の切り崩しや無力化、中立化


政党と利益団体
社会主義政党と労働組合
ブルジョア政党と経済界、業界、農業関係団体
宗教諸宗派など

その国の社会的対抗関係

政党と利害団体との密接な結びつき
だが、政党は社会的諸利害のストレートな代表ではない

政党と利益団体
利益団体の経済的な重要性と政治的な影響力は必ずしも一致しない

政党指導者は、自己の政党の支持基盤のもつ社会的利益に配慮する必要はあるが、それに完全に拘束される必要はないし、拘束されるようではだめ

ワイマール共和国の解体
多党制⇒三党以上の政党による連立政権
社会民主党、中央党、民主党の連立
=「ワイマール連合」
大連合= 「ワイマール連合」+人民党

労働者政党、カトリック政党、ブルジョア自由主義政党の連立
複雑な利害対立の存在
社会主義的政策、世俗教育と宗教、、、

ワイマール共和国の解体
ワイマール連合を中心とする微妙なバランスと妥協
社会民主党と自由主義諸政党との間の妥協
労働者と資本家との間の妥協
ワイマール憲法における「自由権」と「社会権」
 ~「社会国家」

⇒1929年の世界恐慌
失業者の増大、失業保険法改正をめぐる対立
大連立内閣の崩壊

議会内多数派による内閣の不可能⇒大統領内閣へ
大統領ヒンデンブルクによるヒトラーの首班指名へ

議会制の前提条件
議会内多数派形成の失敗

議会制成立の前提条件
合法的権力掌握と革命
革命と内乱

---
レポート課題(その2) 【再掲】
テキスト『共存のための技術』p.99<演習問題>1と2に答えよ。
合わせてA4用紙1枚にまとめること。

■提出日 12/15の授業時  (遅れて提出の場合には、12/22の授業時まで受け付ける。その際の評点は80%とする。それ以降の提出は受け付けない。)レポートの提出様式(授業用ブログに掲載)に従うこと
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Posted on 11:53:38 «Edit»
2009
11/24
Tue
Category:放送大学 高橋ゼミ(政治学ゼミ)

放送大学(平成21年度第2学期) 11/24 第5回  

11/24のゼミの話題提供者

ささきさん(日本の外交と安全保障) 
しみずさん(雇用・労働について) 
にわさん(郵政民営化の見直しについて)
こんどうさん(「天下り」とは) 


一人あたり5分程度(10分以内)の話題提供を行っていただき、ゼミ参加者全員 で討議する。

提供いただく話題をA4用紙1枚に簡潔にまとめ、事務室で人数分(24名分)コピーしたものを持参してください。
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Posted on 14:40:00 «Edit»
2009
11/17
Tue
Category:政治学B(中京八事/2009秋)

政治学B(中京八事/火3/2009秋) 第7回  

2009年度秋学期
政治学B
政治とはなにか

第7回

政党とはどういう組織か?
「民主的な選挙による権力獲得を前提とした組織」=「議会制民主主義のもとでの政党」
⇔「反体制政党」=「合法的な選挙による勝利が第一の目的ではない場合」=異なった組織になる

議会制民主主義のもとでの政党
「集票のネットワーク」
「選挙で票を獲得するための人々のつながり」
「多数をいかに獲得するか」
そのための資源と人材をいかに確保するか

名望家政党から大衆政党へ
名望家の集団としての政党
「名望家」とは、地主、聖職者、教師、医師、弁護士、富農、製造業者などの「財産と教養ある地元の名士」
名望家を中心とする代議士たちの個人的なネットワーク=議会内存在=「院内政党」
⇒社会の近代化・産業化・都市化・民主化
産業革命後の都市問題、労働問題などの発生
「選挙権の民主化」⇒「有権者の支持の調達」
「選挙エージェント」と「議会外組織」の形成

支持者の組織化
英国における「コーカス」
市政改革、都市の公共的基盤整備、福祉等に対処するための住民参加の組織
日本における「革新自治体」
工業化・都市化に伴う社会構成の転換とそれに対応した政治組織の再編成
米国における「マシーン」政治と「革新主義」
「マシーン」政治
都市に流入する移民労働者たちへの仕事の斡旋や便宜を通じて集票
「革新主義」
腐敗防止と市政改革、予備選導入など、集票組織の民主的統制

副業から職業へ
職業としての政治
専業としての政治、政治に専念する余裕
経済的余裕の存在
時間的余裕の存在
経営に縛られた企業家には余裕がない
地主などの金利生活者

自由人の営みとしての政治
古代ギリシア以来、自由人の営み
生存のための労働から自由な人間

オイコスとポリス
必然の領域としての家共同体(オイコス)
自由の領域としてのポリス(政治的共同体)
必要(必然)の克服はポリスの自由のための条件
自由の手段としての暴力
必然からの解放としての暴力

古代ギリシアにおける自由な市民
女性や奴隷の労働の上に立つ家父長制的男性市民だった
貧しい市民への公務への参加=日当

「公共の事柄への関与」と経済的時間的余裕

政治と収入
財産や収入のない者が政治に関与するには
⇒職業としての政治

政治から何らかの形で生計の糧を得るしかない
議員歳費
当選前は?落選後は?
選挙や政治活動を支えるスタッフ(秘書等)の収入
選挙費用の資金

資金調達が必要

政党による雇用
政党が雇用する
スタッフの給与
選挙資金
政党の収入源

一般党員による党費や寄付や機関紙収入
⇒相当数の一般党員を組織する必要
⇒集票のための組織としては他の形態も可能
パトロネージ(官職任命権)
政治献金

パトロネージと政治献金

パトロネージ
マシーンによる公職の配分
公職にともなう給与
賄賂やリベート
パトロネージ争奪戦としての政党間闘争
公的資金をめぐる争い

政治献金
財界や社会団体や個人からの政治献金
私的資金からの提供

⇒いずれにせよ腐敗に結びつきやすい

政党と腐敗
政党とは
私的な集団であるにもかかわらず、政治という公共的な営みに関わるという「矛盾した性格」
私的な利益を政治の世界へ媒介するパイプとしての役割
政党を通じての利益の実現自体は否定できない

腐敗はなぜ起こるのか
腐敗とは?
個別利益が個別的に実現することが問題

特定の関係者の個人的つながりで選ばれるのか
公的な調整過程を経て結果として選ばれるのか

「いずれの利害を優先するかの調整の場が、公的な形で、すべての個別的利害に対して平等に開かれ、誰もが批判しうるというオープンな形で、開かれているのであれば、結果として選ばれた個人の利益は公的な承認を得たことになる」

政治的な意味での「腐敗」とは?
個別的利益が公共性の観点からコントロールされずに実現すること

私的利害をいかに公共性の観点から統制するか

政党組織が、議員による個人的個別的なネットワークから、一般党員(市民)の参加に基づくフォーマルな組織へと転換することは、公共的コントロールの可能性を広げる
個別的利益が議員個人の私的な関係を通じて実現することを阻止しうる

政治腐敗はなくなるか?
アメリカ合衆国における「予備選挙」制度
マシーンによる政治腐敗を抑止する制度


私的利益と公的利益の調整は永遠の課題

⇒政治腐敗の問題も永遠の問題たらざるをえない

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レポート課題(その1)【再掲】
テーマ 『政治とはなにか』
これまでの授業を踏まえて、可能な限り「自分の言葉で」まとめること。
■提出日 11/24の授業時  (遅れて提出の場合には、12/1の授業時まで受け付ける。その際の評点は80%とする。それ以降の提出は受け付けない。) レポートの提出様式(授業用ブログに掲載)に従うこと

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レポート課題(その2)
テキスト『共存のための技術』p.99<演習問題>1と2に答えよ。
合わせてA4用紙1枚にまとめること。

■提出日 12/15の授業時  (遅れて提出の場合には、12/22の授業時まで受け付ける。その際の評点は80%とする。それ以降の提出は受け付けない。)レポートの提出様式(授業用ブログに掲載)に従うこと
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2009
11/10
Tue
Category:政治学B(中京八事/2009秋)

政治学B(中京八事/火3/2009秋) 第6回  

2009年度秋学期
政治学B
政治とはなにか

第6回

なぜ政治をやろうとするのか?
なぜ政治をやろうとする人がいるのか?

大義?権力?カネ?
政治自体に金がかかる
あまり儲かる商売ではない

政治とは
権力+共通の利益

活動的市民と受動的市民

選挙による選抜

政治への参加は各人の自由に委ねるべき

私的利益と公共の利益

「多数者の利益=公共の利益」とは限らない

利害関係者の営みとしての政治


選挙とは
優れた人を選抜する
やりたい人を選抜する

積極的・活動的な市民と消極的・受動的な市民の存在


政党とは
政治に積極的に参加する一部の人間集団

自由社会においては、政治参加は各人の自由(自発性と責任)に委ねられている


選挙(議会制)とは
積極的な利害関心を持つ人々(政党)に政治参加への通路を開いておいて
国民の支持をめぐってお互いに競争させることで
結果として「公共の利益」を実現させる制度

多数者の意志は確認できるか
投票のパラドックス

選好順序 ① ② ③
市民A x y z x>y y>z
市民B y z x z>x y>z
市民C z x y x>y z>x

①政策x > 政策y
②政策z > 政策x
③政策y > 政策z


不完全情報の世界と 政治的リーダーシップ
投票のパラドックスの前提
「市民それぞれが政策のそれぞれについて完全な知識を持っている」という前提
社会的選択論

完全情報の世界は存在しない
人々は不完全情報の世界に生きている

不確実な世界における政治リーダー選出のメカニズムとしての民主制
(シュンペーター)

民主主義的装置の目的

選挙民に政治問題の決定権を帰属せしめること
代表を選ぶこと

代表を選ぶこと
選挙民による問題の決定
「人民の役割は政府を作ること」

「民主主義的方法とは、政治的決定に到達するために、個々人が人民の投票を獲得するための競争的闘争を行うことにより決定力を得るような制度的装置である」(シュンペーター)

二つの民主主義観
「人民は自らの意志に基づいて政府を選び、政府は人民の意志を忠実に実行する」

⇔(能動的政府と能動的企業家)
「選挙とは、選挙民の支持を求めて、政治家とその集団としての政党が互いに競争しあう市場のようなもの」

比例代表か小選挙区制か


政党はなぜ必要か
「完全情報の世界」と直接民主主義
「不完全情報の世界」と議会制民主主義

活動的な市民と受動的な市民

活動的な少数者と受動的な多数者

政治参加は強制しうるか

積極的・活動的少数者の存在の肯定へ

積極的少数者の存在を認めるか
政治生活における各人の自由意思を認めるか否か

リーダーとフォロワーの存在

自由な営みとしての政治
政治は自由な営みか?


レポート課題(その1)
テーマ 『政治とはなにか』
これまでの授業を踏まえて、可能な限り「自分の言葉で」まとめること。

■提出日 11/24の授業時  (遅れて提出の場合には、12/1の授業時まで受け付ける。その際の評点は80%とする。それ以降の提出は受け付けない。)

レポートの提出様式(授業用ブログに掲載)に従うこと
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Posted on 11:12:20 «Edit»
2009
11/10
Tue
Category:放送大学 高橋ゼミ(政治学ゼミ)

放送大学(平成21年度第2学期) 11/17 第4回  

11/17のゼミの話題提供者

よこいさん(マニフェスト選挙にいう「マニフェスト」とはなにか) 
こざきさん(民主党の子ども手当、出産支援、高校無償化政策について) 
たかはらさん(オバマ大統領のノーベル平和賞受賞について) 


一人あたり5分程度(10分以内)の話題提供を行っていただき、ゼミ参加者全員 で討議する。

提供いただく話題をA4用紙1枚に簡潔にまとめ、事務室で人数分(24名分)コピーしたものを持参してください。

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11/24のゼミの話題提供者

ささきさん しみずさん にわさん こんどうさん
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