政治学者 高橋 肇のブログサイト。 政治学を中心とした学術的なテーマを掲載。 その他のテーマは、たかはしはじめ日記へ。

 

Hajime TAKAHASHI's Politics

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2009
11/17
Tue
Category:政治学B(中京八事/2009秋)

政治学B(中京八事/火3/2009秋) 第7回  

2009年度秋学期
政治学B
政治とはなにか

第7回

政党とはどういう組織か?
「民主的な選挙による権力獲得を前提とした組織」=「議会制民主主義のもとでの政党」
⇔「反体制政党」=「合法的な選挙による勝利が第一の目的ではない場合」=異なった組織になる

議会制民主主義のもとでの政党
「集票のネットワーク」
「選挙で票を獲得するための人々のつながり」
「多数をいかに獲得するか」
そのための資源と人材をいかに確保するか

名望家政党から大衆政党へ
名望家の集団としての政党
「名望家」とは、地主、聖職者、教師、医師、弁護士、富農、製造業者などの「財産と教養ある地元の名士」
名望家を中心とする代議士たちの個人的なネットワーク=議会内存在=「院内政党」
⇒社会の近代化・産業化・都市化・民主化
産業革命後の都市問題、労働問題などの発生
「選挙権の民主化」⇒「有権者の支持の調達」
「選挙エージェント」と「議会外組織」の形成

支持者の組織化
英国における「コーカス」
市政改革、都市の公共的基盤整備、福祉等に対処するための住民参加の組織
日本における「革新自治体」
工業化・都市化に伴う社会構成の転換とそれに対応した政治組織の再編成
米国における「マシーン」政治と「革新主義」
「マシーン」政治
都市に流入する移民労働者たちへの仕事の斡旋や便宜を通じて集票
「革新主義」
腐敗防止と市政改革、予備選導入など、集票組織の民主的統制

副業から職業へ
職業としての政治
専業としての政治、政治に専念する余裕
経済的余裕の存在
時間的余裕の存在
経営に縛られた企業家には余裕がない
地主などの金利生活者

自由人の営みとしての政治
古代ギリシア以来、自由人の営み
生存のための労働から自由な人間

オイコスとポリス
必然の領域としての家共同体(オイコス)
自由の領域としてのポリス(政治的共同体)
必要(必然)の克服はポリスの自由のための条件
自由の手段としての暴力
必然からの解放としての暴力

古代ギリシアにおける自由な市民
女性や奴隷の労働の上に立つ家父長制的男性市民だった
貧しい市民への公務への参加=日当

「公共の事柄への関与」と経済的時間的余裕

政治と収入
財産や収入のない者が政治に関与するには
⇒職業としての政治

政治から何らかの形で生計の糧を得るしかない
議員歳費
当選前は?落選後は?
選挙や政治活動を支えるスタッフ(秘書等)の収入
選挙費用の資金

資金調達が必要

政党による雇用
政党が雇用する
スタッフの給与
選挙資金
政党の収入源

一般党員による党費や寄付や機関紙収入
⇒相当数の一般党員を組織する必要
⇒集票のための組織としては他の形態も可能
パトロネージ(官職任命権)
政治献金

パトロネージと政治献金

パトロネージ
マシーンによる公職の配分
公職にともなう給与
賄賂やリベート
パトロネージ争奪戦としての政党間闘争
公的資金をめぐる争い

政治献金
財界や社会団体や個人からの政治献金
私的資金からの提供

⇒いずれにせよ腐敗に結びつきやすい

政党と腐敗
政党とは
私的な集団であるにもかかわらず、政治という公共的な営みに関わるという「矛盾した性格」
私的な利益を政治の世界へ媒介するパイプとしての役割
政党を通じての利益の実現自体は否定できない

腐敗はなぜ起こるのか
腐敗とは?
個別利益が個別的に実現することが問題

特定の関係者の個人的つながりで選ばれるのか
公的な調整過程を経て結果として選ばれるのか

「いずれの利害を優先するかの調整の場が、公的な形で、すべての個別的利害に対して平等に開かれ、誰もが批判しうるというオープンな形で、開かれているのであれば、結果として選ばれた個人の利益は公的な承認を得たことになる」

政治的な意味での「腐敗」とは?
個別的利益が公共性の観点からコントロールされずに実現すること

私的利害をいかに公共性の観点から統制するか

政党組織が、議員による個人的個別的なネットワークから、一般党員(市民)の参加に基づくフォーマルな組織へと転換することは、公共的コントロールの可能性を広げる
個別的利益が議員個人の私的な関係を通じて実現することを阻止しうる

政治腐敗はなくなるか?
アメリカ合衆国における「予備選挙」制度
マシーンによる政治腐敗を抑止する制度


私的利益と公的利益の調整は永遠の課題

⇒政治腐敗の問題も永遠の問題たらざるをえない

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レポート課題(その1)【再掲】
テーマ 『政治とはなにか』
これまでの授業を踏まえて、可能な限り「自分の言葉で」まとめること。
■提出日 11/24の授業時  (遅れて提出の場合には、12/1の授業時まで受け付ける。その際の評点は80%とする。それ以降の提出は受け付けない。) レポートの提出様式(授業用ブログに掲載)に従うこと

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レポート課題(その2)
テキスト『共存のための技術』p.99<演習問題>1と2に答えよ。
合わせてA4用紙1枚にまとめること。

■提出日 12/15の授業時  (遅れて提出の場合には、12/22の授業時まで受け付ける。その際の評点は80%とする。それ以降の提出は受け付けない。)レポートの提出様式(授業用ブログに掲載)に従うこと
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