政治学者 高橋 肇のブログサイト。 政治学を中心とした学術的なテーマを掲載。 その他のテーマは、たかはしはじめ日記へ。

 

Hajime TAKAHASHI's Politics

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2008
01/13
Sun
Category:政治学B(中京/2007秋)

政治学B(第14回/2007秋) 

立憲主義とは何か?
近代以前の立憲主義 と 近代以後の立憲主義

どちらが本当の意味での立憲主義か?
これをめぐる対立がある

近代以前の立憲主義=「本来的意味」での立憲主義(八木の理解)
近代以降の立憲主義=「立憲的意味」での立憲主義(長谷部の理解)

「一般に「憲法」という言葉には、およそ二つの意味があります。これを「憲法の二重性」といっていいでしょう。
  一つは本来的意味での「憲法」という概念です。その国の組織やあり様、仕組み、あるいはその仕組みが出てくるに至る政治的伝統や文化、そういったものをあらわしたもの、これが本来的意味での「憲法」です。 
 しかし、憲法にはもう一つの意味があります。近代的意味での「憲法」というものです。
 17世紀から18世紀にかけて、欧米では絶対主義の支配を打倒すべく、市民革命が起こりますが、この市民革命によってでき上がった政権を正当化するために憲法がつくられたのです。 革命政権を正当化するにあたって依拠したのは、社会契約説という政治思想でした。 これが色濃く反映されているのが、例えばアメリカの独立宣言やフランスの1789年人権宣言、1791年、93年の憲法です。」八木秀次2003(p.19-21)


「近代以降の立憲主義とそれ以前の立憲主義との間には大きな断絶がある。
近代立憲主義は、価値観・世界観の多元性を前提とし、さまざまな価値観・世界観を抱く人々の公平な共存をはかることを目的とする。
 それ以前の立憲主義は、価値観・世界観の多元性を前提としていない。
 人々の社会生活を規律する法を定立し、変更する排他的な権限が主権者の手に握られた以上、社会内部の伝統的な慣習法に依拠する中世立憲主義はもはや国家権力を制約する役割を果たしえない。
 近代国家成立後になお意味を持つ立憲主義は、その意味でも、国家権力を外側から制約する狭義の立憲主義、つまり近代立憲主義に限られる。
 近代立憲主義に基づく憲法を立憲的意味の憲法ということがある。
 フランス人権宣言第16条が「権利の保障が確保されず、権力の分立が定められていない社会は、憲法を持つものとはいえない」とするとき、そこで意味されているのは、立憲的意味の憲法である。」長谷部恭男2006(p.69-70)

何が本当の立憲主義か?
①「法の支配=制限政治」的理解
近代以前の立憲主義こそが「本来的意味」での立憲主義である。(八木の理解)
②社会契約説的理解
近代以降の立憲主義こそが「立憲的意味」での立憲主義である。
 ②- A「自由主義=制限政治」的理解
 ②- B「多元主義=制限政治」的理解(長谷部の理解)



立法者と憲法制定権力
①「法の支配=制限政治」的理解
  ①-A「神の意思(神の法)」による権力制約
  ①-B「古きよき法」による権力制約
  コモン・ローとデモクラシーの関係
  デモクラシーと憲法制定権力との関係
②社会契約説的理解
 ②-A「自由主義=制限政治」的理解
  人民主権(国民主権)=人権保障=権力の制限
 ②-B「多元主義=制限政治」的理解
  立憲主義による民主主義の制限
  (社会の)外側からの権力制限



民主主義の役割
「民主主義はさまざまな役割を果たしうるシステムであり、いろいろな立場から異なった仕方で正当化できるシステムである。
 しかし、最低限、民主主義が果たしているのは、人々の意見が対立する問題、しかも社会全体として統一した決定が要求される問題について結論を出すという役割である。 
 経済的・文化的な環境が整っていることも大事であるが、それと並んで、民主主義が良好に機能する条件の一つは、民主主義が適切に答えを出しうる問題に、民主主義の決定できることがらが限定されていることである。
 その境界を線引きし、民主主義がそれを踏み越えないように境界線を警備するのが、立憲主義の眼目である。」長谷部恭男2004(p.38-41)



本来的意味での立憲主義?か、立憲的意味の憲法?か
「どちらが本当の憲法か?」という 本家争いを越えて
憲法と立憲主義の歴史的実像の把握へ
史的憲法の実像とは?
史的立憲主義とは何か?

「歴史的に特殊なもの」としての憲法と立憲主義


立憲主義と憲法の過去・現在・未来
「本来的意味の憲法」に過度に縛られることなく、
近代国民国家的な「立憲的意味での憲法」の成立の歴史的役割を評価しつつ、
近代立憲主義の史的把握と
それぞれの時代と社会における特殊性の把握へ
→憲法と立憲主義の制御工学へ



通常政治と憲法政治
(長谷部『何か』第4章の議論)
二元的民主政=「憲法政治」と「通常政治」の区別
「立憲主義」による「民主主義」の制限
「公」と「私」の区分

憲法制定権力と立法者の区別
社会の外側からの権力制約と内部からの権力制約の区別

社会の外に立つコード権力の創設行為としての立憲主義
• 「法の支配」ではなく、憲法コードによる支配
• 歴史的に特殊な過程としての憲法政治過程
「立憲主義とは、『憲法は遵守されなければならないという人々の確信』である 。」という定義(M.L.ベネディクト『アメリカ憲法史』p.2)

• 憲法コードの創設行為はいかに正当化されるか
コンスティテューショナル・エンジニアリングへ
憲法的コードの創設と権力制限
「解釈改憲は不誠実な法治主義」
←近代立憲主義による外側からの権力制約の意義

国民国家単位での権力制約
連邦憲法における州(state) 権力の制約
グローバルな立憲体制へ





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