政治学者 高橋 肇のブログサイト。 政治学を中心とした学術的なテーマを掲載。 その他のテーマは、たかはしはじめ日記へ。

 

Hajime TAKAHASHI's Politics

07< 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. 21. 22. 23. 24. 25. 26. 27. 28. 29. 30. 31.>09
このページの記事一覧
Posted on --:--:-- «Edit»
--
--/--
--
Category:スポンサー広告

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
tb: --    com: --
Posted on 11:20:08 «Edit»
2008
04/18
Fri
Category:政治学A(中京豊田/2008春・水2)

「政治学A」(中京豊田/2008春/水2)第2回 

格差社会から成熟社会へ 2008 年度春学期  中京大学「政治学」講義  第2回

橘木俊詔『 格差社会』 を読む

『日本の経済格差』(1998年)から10年。~~「一億総中流」社会から「格差」社会へ

1980年代からの格差の拡大

本書の構成
・格差の現状(第1章)
・格差の要因(第2章)
・新しい貧困層の出現(第3章)
・格差社会のゆくえ(第4章)
・格差社会の是正策(第5章)
格差の現状(第1 章)
• 所得・資産・消費~所得データの信頼性
• 再分配前所得と再分配後所得

• 代表的なデータソース
– 所得再分配調査(厚生労働省、3 年おき)
– 家計調査(総務省、毎年)
– 全国消費実態調査(総務省、5 年おき)
– 賃金構造基本調査(厚生労働省、毎年)

1)所得再分配調査
• 厚生労働省、3 年おき

• 国内のあらゆる人々が対象

• 税と社会保障に関する情報が豊富

• 「4つの中で一番信頼性が高い」

2)家計調査
• 総務省、毎年

• 単身世帯が対象外(ごく最近まで)

• 農業従事者が対象外( ごく最近まで)

• 「過去の状況を連続的に調べることができない」

3)全国消費実態調査
• 総務省、5 年おき

• 二人以上の家計に重点(単身世帯のウェイトが小さい)

• 「あらゆる日本人の標本について分析できない」


4)賃金構造基本調査
• 厚生労働省、毎年

• 賃金しか計測されていない(働いていない人が対象外~事業者、農家、年金生活者など)

• 従業員10 人以上の企業のみが対象


1)所得再分配調査を中心に、
それぞれのデータのメリット・デメリットを認識しつつ、
総合的に分析することが必要。


ジニ係数の上昇
• 1936 年、 イタリア の 統計学者コッラド・ジニ に が 考案

• 人々が完全平等=0(ゼロ)
• 人々が完全不平等=1

 「数値が1に近づくほど所得分配の不平等度が高い」

厚生労働省 平成17年所得再分配調査報告書の表8 所得再分配による所得格差是正効果(ジニ係数、等価所得) (P.18) をグラフに起こしたもの

国際比較 OECD調査による比較

出典:[wikipedia:ジニ係数]


不平等度の高い国
アメリカ
イギリス
イタリア
ポルトガル
ニュージーランド

中程度の国
フランス
ドイツ

日本

平等度の高い国
フィンランド
デンマーク
スウェーデン
オランダ
オーストリア
ノルウェー


貧困問題の深刻化
絶対的貧困層の増大

• 生活保護世帯の増加

• 貯蓄ゼロ世帯の増加

• 自己破産申し立て件数の増加

• ホームレスの増加


貧困問題の深刻化
相対的貧困層の増加(国際比較)

• 国の平均所得の50%以下を貧困者と定義

• OECDの2000年の統計(OECD(2004))
• 日本の貧困率は15.3%で、メキシコ、米国、トルコ、アイルランドに次いで5番目に高い(※)。
※ 2005年には2番目となった
• 西欧諸国は大半が10%以下で、特に全調査国中最も低かったデンマークを筆頭に北欧諸国が低い。

出典:[wikipedia:貧困率]

参考:日本の貧困世帯率ワースト2

参考:図録▽相対的貧困率の国際比較


統計の誤差
• 富裕層の所得実態の把握しにくさ

• 貧困層・単身者の統計からの漏れ

• 実態は数字以上に深刻。

• 直近の実態はわからない(統計は過去の数字)

高齢単身者の貧困者の増加
• 少子高齢化の影響
• 家族構成の変化
• セイフティーネットの縮小・後退

• 近年の景気回復傾向?


格差拡大の要因(第2 章)

• 長期不況の影響(1991 年以降)

• 失業率の上昇
– 公表失業率と潜在失業率
– 失業の期間(長期失業者の増大)

• 雇用システムの変化

– 非正規労働者の増大(期限付、派遣、請負・・・)
• 時間当たり賃金の格差
• 短い労働時間
• 不安定な雇用


非正規労働者が増えた要因
1)不景気の影響
2)社会保険の事業主負担を免れるため
3)解雇しやすい
4)雇用調整
以上、企業側のメリット。

• 非正規希望の若年層や既婚女性、高齢者
• 労働市場の規制緩和と企業参入の自由化
• 消費者利益とワーキングプア


非正規労働者が減らない理由
• サービス残業(時間外労働に対する賃金未払い)という実態
– 禁止すれば、賃金支払いか、新たな雇用創出へ
• 景気回復が正規労働者増につながらない
– 非正規労働者を雇用するメリットを学習
– フリーターを正規労働者に採用しない傾向(教育・訓練のコストというデメリット)
スポンサーサイト
tb: --    com: (0)
 コメント 
 コメント投稿 
管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。