政治学者 高橋 肇のブログサイト。 政治学を中心とした学術的なテーマを掲載。 その他のテーマは、たかはしはじめ日記へ。

 

Hajime TAKAHASHI's Politics

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2008
06/04
Wed
Category:政治学A(中京豊田/2008春・水2)

「政治学A」(中京豊田/2008春/水2)第8回 

格差社会から成熟社会へ 2008 年度春学期
中京大学「政治学」講義  第8回


グローバリゼーションと格差社会
• 第1章 成熟社会への戦略 (碓井敏正)
格差社会化の背景にあるもの

資本主義と格差社会
• 第3章 成熟社会の歴史的位置 (大西広)
「ポスト資本主義社会」としての「成熟社会」

『格差社会から成熟社会へ』を読む
• グローバリゼーションと格差社会
• 資本主義と格差社会

• グローバル市場・多国籍資本・国民国家

• 世界市場の再構成(均質化と区分化)
• 新しい地域経済とグローバルな分業
• 福祉政策の単位としての国民国家の限界


グローバル化と格差社会
・世界市場の成立と資本の多国籍化の進展
・国家像の変化~「国民統合の国家」から「国際的資本競争のための国家」へ
 

「包摂的福祉国家」から「競争的国民国家」へ


資本主義と格差社会
• 急速な蓄積と階級格差の拡大
– 資本蓄積のスピード
– 先富階級と後富階級
 ⇒資本主義初期における階級対立の激化

• 資本蓄積の目標値への接近と所得格差の縮小
– 資本蓄積が進めば格差が縮小する(はず)
            ・・・・なのに、なぜ格差社会化?


資本主義と格差社会
• 先富階級と後富階級
• 「今期と来期の間の時間選好率」の格差

• 格差の固定化こそが問題( 資本蓄積の目標値の格差)
• 時間選好率格差が無ければ所得格差は消滅する(はず)

• 「資本主義がその発展によって解決する問題」ではなく、別種の問題。
⇒格差を是正する「正義」の問題へ (再分配政策?)


福祉政策の単位としての国民国家
• 政治権力と福祉政策
• 福祉政策の単位としての国民国家

• グローバル市場化による平滑化
• 新たなグローバル分業と地域経済格差

• グローバル時代における福祉政策の担い手?



グローバル市場・多国籍資本・国民国家
• 世界市場の平滑化(均質化と区分化)
脱植民地化・脱保護主義化・脱「社会主義」化

• 新しい地域経済とグローバルな分業
 多国籍資本による生産の脱中心化

• 福祉政策の単位としての国民国家の限界
 包摂的福祉国家から競争的国民国家へ


国家権力と福祉政策
• 経済成長と国民国家
• 国民的生産への動員と福祉政策

• 生産への動員のグローバル化と多国籍化(国民国家の権力からの引き離し)
• 資本と労働の脱国境化・脱国民化・脱国家化


再配分の国家( 福祉国家) から
競争的生産への動員のための国家( 競争国家) へ


新しい政治権力と新しい福祉政策
• 国家的な法制単位としての国民国家

• 超国家的な法制の必要
– GATT、WTO、世銀、IMFなどの法制的展開


• 新しい担い手による新しい再分配政策

国際諸機関・国民国家・NGO・NPOなどを含む多層的・多元的な制御


再分配の政治
• 福祉政策と政治権力は一致する?

• パクス・ブリタニカのもとでの金本位制と立憲制 (19世紀半ば)
• パクス・アメリカーナのもとでの為替相場制と立憲制 (20世紀後半 )
• パクス・????の時代における????と????(21 世紀半ば?)


経済成長・再分配・立憲的国民国家
• 経済成長の単位としての国民国家(生産動員)
• 再分配の単位としての国民国家(福祉政策)

• 成長も再分配も、「立憲的単位としての国民国家」として実現されてきた。

• 半面、立憲主義とは「経済領域を憲法の支配から完全に隔離 」することをも意味していた。


立憲主義の外部
• 立憲主義の枠外におかれたもの。

• 中央銀行の立憲主義からの切り離し
• 通貨発行権( 造幣局) の立憲主義からの切り離し


立憲主義と政治権力
• 立憲的単位としての国民国家とはなんだったのか。

• 再分配の政治と政治権力。

• (統一的な)徴税権・通商保障・信用創造

• 防衛と警察と司法(治安と裁判)


徴税・通商・信用と連邦憲法
1)徴税 「第一に、連合規約のもとで議会には徴税権がなく、自身の財源がなかった。各州に資金の提供を求めることができても、強制はできない。」
2)通商 「第二に、連合議会には通商規制権がなかった。・・・独立と同時に各州が独自の通商政策をとるようになり、さまざまな通商摩擦が生じる。・・・独立を達成したことによって、・・・アメリカ全体としての通商活動が阻害。」
3)信用 「第三に、・・・各州の議会が、徳政令を発布して借金を帳消しにしたり、通貨を濫発したり、あるいは裁判所の判決を無効にしたり・・・。連合議会は独自の行政権も司法権も有しないので、州に対し命令を発してこうした政策を正すことができない。」(州政府に、通貨鋳造、契約無効、徳政令発布、遡及効を有する法律の制定、関税賦課などを禁止する規定)
(引用は、阿川尚之『憲法で読むアメリカ史(上)』(PHP新書)より。)


国際的法制を考える際に
• 国際的立憲主義

• 国境を越える人権保障と立憲主義

• 国際通貨問題~中央銀行と政治権力

• 国際司法~課税・通商・信用

• 世界連邦憲法と世界中央銀行の創設へ?



政治学A(レポートその2/2008春)
■テーマ 
テキスト『格差社会から成熟社会へ』の中から、1つの章を選び出し、その章の要点をまとめたうえで、批評せよ。

■提出日 6/11の授業時
(遅れて提出の場合には、6/18の授業時まで受け付ける。その際の評点は80%とする。それ以降の提出は受け付けない。)
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