政治学者 高橋 肇のブログサイト。 政治学を中心とした学術的なテーマを掲載。 その他のテーマは、たかはしはじめ日記へ。

 

Hajime TAKAHASHI's Politics

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2008
10/21
Tue
Category:政治学B(中京八事/2008秋・火3)

「政治学B」(中京八事/2008秋/火3)第4回 

政治学B
格差社会から成熟社会へ

2008年度秋学期
第4回(10/21)

高度成長期社会とは?
• 職業・家族・教育の安定システムである

– 企業の男性雇用の安定と収入増加(企業社会の安定)
– サラリーマン= 主婦型家族の安定と生活水準向上
– 学校教育による職業振り分けの成功と学歴上昇

– 中間集団の安定、成長による格差の緩和
(p.110-114)

• 中間集団の安定
– 家族と企業が個人を守っていた

• 成長による格差の緩和
– 格差は「量的」なものであり、いずれ「追いつく」という希望がもてた


• 高度成長期の終焉
– みんな一緒に豊かな生活を築くことができた時代の終焉
 ⇒中間集団を安定化させるコストの増大
 ⇒リスクの普遍化と個人化
(p.110-115)


山田昌弘『 希望格差社会』 を読む。

• 不安定化する社会の中で
• リスク化する日本社会
• 二極化する日本社会
• 戦後安定社会の構造(以上、前回)
• 職業の不安定化(以下、今回)
• 家族の不安定化
• 教育の不安定化
• 希望の喪失
• いま何ができるのか、すべきなのか


職業の不安定化
• 若者の職業の不安定化
– 「不況が原因」 ?、 「好きでやってる」?

• 「構造的」変動としての職業の不安定化
– 産業システムの構造変動に原因(⇒2 節)
– 「選ばざるを得ない」(⇒3 節)

• そもそも「職業(仕事)」とは何か?
(p.118-119)


人間にとって仕事とは何か?
• 二つの意味
– 収入としての仕事
– アイデンティティとしての仕事

(職業の不安定化)
⇒アイデンティティの危機
(⇒社会秩序の不安定化)
(p.120-121)


産業構造の転換(2 節)
• 産業構造の転換
– ポスト産業社会の到来( ベル)
– ニューエコノミー論( ライシュ)
– ネクストソサエティ論( ドラッカー)

 「大量生産・大量消費」⇒「商品の多様化」「安価化」

新しい産業形態⇒雇用の二極化
p.122-124


雇用の二極化
• クリエイティブで専門的知識をもった労働者
• マニュアル通りに動く単純労働者
⇒企業の雇用行動の変化

仕事の質の二極化⇒労働者のステイタスの二極化
仕事間の裂け目の出現

「中核的・専門的労働者」
(「サービス労働者」)
「低賃金で地位が不安定な単純労働者」

労働時間の二極化、世代問題としての二極化
p.124-135


夢見る使い捨て労働者
• フリーター時代の到来(1987年~)
• ニューエコノミーの進展
⇒若者の不安定就労 500万人以上

中高年の雇用の維持と若者の雇用状況の悪化
学歴や職種ごとの二極化

フリーターの男女差
夢見る使い捨て労働者
夢を支える親
フリーターの不良債権化
p.135-149


家族の不安定化
• 「絆」としての家族
• 「生活共同体」としての家族

• 高度成長期における家族の安定
– 絆として、快適生活追求の共同体として
– 「夫は仕事、妻は家事」⇒「豊かな生活」
条件としての、夫の収入の安定、夫婦関係の安定

「家族関係」と「夫の収入」⇒「リスク化」
「絆」と「生活」の「リスク化」
p.152-155


結婚のリスク化
• 未婚化の進展
– 生涯未婚率の上昇(1980年生まれは20%?)
– 年齢上昇とともに未婚リスクも上昇
– 未婚の理由
• 生活水準の下がる結婚はしない
• 魅力の不均等配分

• 離婚の増大
– 婚姻数の30%へ
• 「嫌いになる」機会の増大、「異性と出会う」機会の増大
p.155-163

• 夫の収入の不安定化

• サラリーマン= 主婦型家族の不安定化

• 家族機能の不充足
– 「絆」の感覚と「生活リスクの共同処理」の不充足
⇒家族形成を控えてリスク回避する人々( 結婚の先送り)
 リスクに陥り、人並みに生活できなくなる家族
p.162-


家族のリスク化
• 親子関係のリスク化
– 親の要介護化(開始時期、程度、期間が不明)
– 子育てのリスク化(パラサイト化、非行化)

• ライフコースの予測不可能化
– 家族リスクの普遍化
– 家族リスクの個人化

• 家族リスクへの個人的対策の困難性
– 独身保険、離婚保険の不可能
– 要介護リスク、子育てリスクへの対処の限界
p.165-167


家族の二極化
• 多様な家族形態
– 選び取ったライフスタイルか、強いられたライフスタイルか
– LSを「選べる人」と「強いられる人」への二極化

• 仕事能力、性的魅力、生まれによる二極化

• 家族形態による生活格差の拡大

• 「強者連合」と「漏れ落ちた弱者」

• パートナーを得られない人の増大

• 親子関係の二極化
p.167-173


家族のリスク化、二極化の帰結
• リスク先送り
• その結果としての、少子化

• 生活困難に陥る家族
– 二極化する「できちゃった婚」
– 子供への虐待
– 中高年の自殺

• リスクを守るはずの集団としての家族のリスク化
p.174-181


教育の不安定化
• 教育システムの機能
– 近代社会における教育
• 「階層上昇の手段」としての教育
• 「職業配分のための道具」としての教育
– 教育は手段であって目的ではない
• 前近代社会における教育
– 職業の自由選択と学校教育システム
• パイプラインシステムとしての戦後日本の学校教育
• パイプラインシステムによる階層上昇
– パイプラインの変更が困難
– パイプライン通過中の内容には期待せず
p.184-192


現代日本の教育問題
• パイプラインの機能不全
– パイプラインの漏れの受け皿としてのフリーター
– 中年のフリーター博士

– 女性パイプラインからの漏れ
• 一般職としての採用⇒収入の多い男性⇒職場結婚
• 一般職採用の抑制
• 収入の多い男性の減少
– 新たなパイプラインとしての各種・専門学校
p.192-199



教育システムのリスク化と二極化
• パイプラインを「流れ続ける人」と「漏れる人」への二極化

• 「漏れるリスク」の強要
• 安全なパイプラインと危険なパイプライン
• 親の影響力の増大

• 漏れの原因
– 社会経済構造の転換
• 職業の二極化
• 学卒者の過剰供給と期待切り下げの困難
p.199-206


学校教育システムの崩壊
• パイプラインシステム
– 「安心」、「健全なあきらめ」、「やる気の供給」
• 能力に見合った職に送り出す機能
• 過大な期待をあきらめさせる機能
• 階層上昇の機能

• パイプラインのリスク化、二極化
⇒「将来不安」、「過大な期待」、「やる気の喪失」
• 学歴に見合った職に就けなくなるリスク=将来不安
• あきらめる機会がない=過大な期待
• 階層上昇の期待の喪失=やる気の喪失

• 代替案の不在とドミノ崩壊へ
p.206-


山田昌弘『 希望格差社会』 を読む。

• 不安定化する社会の中で
• リスク化する日本社会
• 二極化する日本社会
• 戦後安定社会の構造(以上、前回)
• 職業の不安定化
• 家族の不安定化
• 教育の不安定化(以上、今回)
• 希望の喪失
• いま何ができるのか、すべきなのか


---
レポート課題(その1)
• 山田昌弘『 希望格差社会』 を読んで

• 提出日 11 月4 日( 火)  3限 授業時
– (遅れて提出の場合には、 11/ 11の 授業時まで受け付ける。その際の評点は80%とする。それ以降の提出は受け付けない。)

• レポートの提出様式に 従うこと。(本ブログ参照)
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